「イラスト図解式 この一冊で全部わかるセキュリティの基本」を読了しましたので感想を。

結論をシンプルに述べると、この本には失望しました。期待して買ったのですがちょっと残念です。

全体的にいえることは、説明文が非常に中途半端です。具体的にいうと、初心者にわかりやすい説明をしようとしながら、文章の正確性も追おうとしているように見受けられ、文章が堅苦しく、持って回った言い方になっており、結果として非常に分かりにくいものになってしまっています。二兎を追うもの・・・となっているように思えてなりません。

わかりやすく物事を伝えるためには、ある種の正確性を捨てなくてはならない時があると思っています。誤解を承知で噛み砕いてシンプルに書くということですね。これは勇気のいることだと思います。

この本は「セキュリティの基本」ということなので、初心者がターゲットだと思います。初心者にセキュリティの知識を説明するためにはそういった説明が特に重要だと私は思っており、そこに筆者の力量が問われると考えています。しかしそれができていないように感じます。

確かに文章は正確なのですが、内容がスッと頭に入ってきませんでした。見開きでひとつのキーワードを簡潔に説明するこのスタイルの本としてはこれは致命的であると思います。

また、もうひとつの大事な要素であるイラストもいまいちです。キーワードとイラストの内容のレベル感が合っていません。キーワードについてイメージが湧くイラストが欲しかったです。

キーワードの選定は、セキュリティについて知りたいことを網羅してくれており、非常に良かっただけに残念に思っています。類書はありますので、そちらのほうをお勧めします。