普段Windowsのパソコンを使っている人にとってはパーティションという言葉は多少は耳慣れた言葉だと思います。しかし、Linuxのパーティションの考え方と、Windowsのパーティションの考え方は随分異なります。そこが少しややこしいところでもありますが、基本的な部分をしっかりおさえておきましょう。

Windowsの場合は「ドライブ」という考え方があります。CドライブやDドライブなどの名前を目にしたことがあると思います。この考え方は、ハードディスク装置ごとにひとつのドライブとして扱うものです。また、ハードディスクを論理的に分割して、それぞれの論理的なハードディスクをドライブにすることもできます。見かけの上では複数のハードディスクが存在するように見えることになります。この論理的な分割をすることをパーティションを区切るといい、それぞれの分割された区間をパーティションといいます。それぞれのドライブごとに、フォルダのツリー状の階層構造を持つことになります。

一方のLinuxではドライブという考え方はありません。同様にハードディスクを論理的に区切る(パーティションを区切る)ことはできますが、いずれもひとつのツリー上のディレクトリ構造に集約されます。




パーティションを切ることでメリットもデメリットも発生します。例えばLinuxのルートディレクトリはOSがシステムを維持する上で利用するため、空き容量が無くなってしまうとシステムが正常に動作しなくなります。空き容量は例えばログのように日々
増加するデータによって、予想外の増加をしてしまうことが多いです。そのため、そういった日々変動するデータは、ルートディレクトリとは異なるディレクトリ(/varなどの名称が一般的に用いられます)としてパーティションを区切ることで、例えば/varの空き容量が無くなったとしても、分割したルートディレクトリには影響が及ばないため、システムへの問題発生を回避することができます。つまり、パーティションを区切ることでシステムの耐障害性を高める事ができます。

また、先程例として挙げた/varのような日々変動するデータを扱うパーティシションを別にすることによって、バックアップの効率を上げることができます。バックアップはパーティション単位やファイル単位で取得できますが、特にパーティションを区
切らずにルートディレクトリ一本で運用を行っている場合は、バックアップをルートディレクトリ毎取得しないとなりません。しかし、例えば/varとしてわけておき、他のディレクトリに変更が無いのであれば、/varだけ定期的にバックアップを取ることでシステム全体のバックアップをとることができます。

デメリットとしては、ひとつのハードディスクドライブを論理的にパーティションで区切ってしまったせいで、ひとつのパーティションは一杯になってしまって、容量不足に困っているのに、別のパーティションはあまり使われず、逆に余ってしまうといった、ディスク利用の効率性が低下することがあります。

インストール時に設計したパーティションを後から変更する事は面倒ですので、このように、パーティションの設計は将来的な運用面を見込んだ、高度な設計が必要になります。