今回はBCPにおけるフェーズⅢ、「復旧戦略」の続きになります。前回は施設を物資の復旧、そして人員の復旧についてお話しましたが、今回は技術的な側面から復旧を見ていきましょう。

技術的な復旧

システム稼働の重要な拠点となるデータセンターと、その周辺ネットワークの復旧戦略です。BCP発動のなるべく早い段階で初期査定を行い、施設の損害のでお会いを見極めておくようにします。そして、データセンターをいつ使用できるようになるかを予測するためのプロセスを組み込みます。

また、データセンターを含めた代替拠点のあり方についても計画を立てます。代替拠点にはいくつかの種類があります。それぞれ復旧するまでの期間や費用が異なってきます。自分たちの組織の規模やBIAの結果と照らし合わせて、適切な代替サイト利用を検討します。

代替拠点の種別

CISSP試験における代替拠点の定義をまとめます。それぞれの特徴を理解しておきましょう。

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①ミラーサイト

ミラーすなわち鏡の名が示すとおり、通常時に利用している拠点と完全に同じ物を別に用意しておく手法です。具体的には、環境面やハードウェアが必要な分常に備わっており、常に稼働している状態となります。また、データがミラーサイト側と複製されていることが必要です。最高の可用性が提供されますが、当然費用面も最高レベルにかかります。

②モバイルサイト

日本ではなじみが浅い種類の手法になりますが、CISSP試験の上では、ミラーサイトの次に可用性が高まる手段として捉えておきましょう。これは、コンピュータを装備したトレーラーを用いて、臨時で構築するサイトのことです。駐車場に設置して、必要に応じて連結してスケーラビリティを確保することも可能ですので、ニーズに合わせて設備を柔軟に確保できるという特徴があります。

災害の場合、発生後従業員が自宅から離れたくないという心情が高まってくることは無視できません。従業員が通うための移動距離を最短にできるという点も、大きなメリットとなります。

問題点としては、急ごしらえでつくる拠点になりますので、運用テストができない場合があるということです。また、構築までの期間も多少かかり、費用もミラーサイト程ではないにせよ高額なものとなります。