フェーズⅢ 復旧戦略

今回は復旧戦略についての説明になります。フェーズⅡのBIAで明らかになった、許容範囲を超える業務の中断が発生した場合に実施する、復旧のための戦略案を作成するフェーズと考えて下さい。

ひとことでいえば、復旧期限を満たしながら、クリティカルな業務機能を稼働させるフェーズです。重要なことは、ヒト、モノ、カネといったリソースの要件をまとめていくということです。

施設と物資の復旧

当然ですが、業務を復旧させるためには、電力、通信、電気、ガス、水道、トイレなどの各種インフラや物資が必要となります。また、業務を行うためには必要な空間的スペースがなくてはお話になりません。それらを「代替施設」で復旧させるための手順を検討します。(代替施設については次回解説します)

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有事は、ともすればセキュリティの面がおろそかになり、業務さえできれば良い、という短絡的な思考に陥りがちです。しかし、悪意のある者がつけこむのは弱みを見せたときです。BCPを発動している間は、格好の餌食となってしまう懸念が極めて高い状況下にあります。警備室やCCTV(監視カメラ)等の物理的セキュリティや防火設備、HVAC(空調設備)といった環境眼についても、計画段階から配慮をしていきましょう。

人員の復旧

現代のビジネスにおいて、ITシステムというものは業務と切っても切り離せないものとなっています。しかし、BCP発動時には、システムは優先的な物から復旧させざるを得ないという現実があるため、使いたいシステムがすぐに使えるわけではありません。むしろ、手作業で実施することが可能な業務プロセスは、関連したシステムの復旧優先順位は下げて考えるべきです。普段、システムによって行っている業務を手作業で実施することが確実にできるよう、予め準備しておく必要があります。

準備した手順は、完了できるかまできちんと確認しておきましょう。また、業務を人手で行うために必要となる重大な記録の保管方法についても考えておきます。情報源が無くては何も出来ません。また、人員をリソースとしてきちんと稼働させるためには、交通などの移動手段や、宿初施設の確保、食事や日用雑貨類などの調達手段を用意しておく必要があります。これらは、外的な要因に左右されますが、可能な限りの現実解を考えてつきつめておきます。




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